改正された「標準運送約款」を届け出ました。

ドライバー不足と労働環境の改善は、トラック運送業界の大きな課題ですが、その解決策の一つに適正運賃・料金の収受があります。
しかし、荷主企業様と運送事業者では、どうしても運送事業者の立場が弱く、なかなか改善が進まないのが現状です。
そこで、その推進のために国土交通省が標準約款の改正を打ち出しました。
運送約款(標準貨物自動車運送約款)とは、国土交通省が制定する運送契約のひな型です。
改定のポイントは、いままで無償のサービスで行っていた作業や荷待ちの待機などを運賃と別建てで収受できるようにするというものです。

<図:国土交通省HPより>
具体的には、大きく3点です。

(1) 運賃と料金の区別の明確化
運送とその他作業(積込み、取りおろし、付帯作業、荷待ち待機等)を料金として区別します。

(2)「待機時間料」と新たに規定
荷主様都合による荷待ち時間の対価を「待機時間料」とします。

(3)付帯業務の内容を明確化
付帯業務の内容に「棚入れ」「ラベル張り」「横持ち」等を追加します。
トラック事業者は、この変更をする場合、届出は施行(11月4日)から30日以内に行うこととされています。
また、旧約款をそのまま使用することもできますが、国土交通省へ認可申請が必要です。
私も改正約款の届け出をしてきました。
運賃の契約は、その荷主様との個々に締結するものですので、必ずしも約款通りに全てそのとおりというわけではありません。
しかし、大もとの約款に付帯作業の諸料金や待機時間の有料化が明確に位置付けらえたことは時代の流れを感じます。
産業と生活にとって物流はなくてならないものです。
その物流の現場が疲弊し崩壊することが無いよう、多くの皆様にご理解を頂きたいと切に願います。
■共同配送・家電宅配の『アトランス』■
TEL 053-423-7070/FAX 053‐423‐7078
H P : http://www.logi-best.net/
E-Mail : info@atrans.co.jp

この記事へのコメント
どの業界にも、こういった類の力関係が存在してるんですね。
1対1では力関係でどうしようもないですから・・・
いい方向へ進んでいくといいと思います。
1対1では力関係でどうしようもないですから・・・
いい方向へ進んでいくといいと思います。
Posted by でんきやおーちゃん
at 2017年11月17日 15:53

>でんきやおーちゃん さま
運送業界の労働力確保には、どうしても避けることが出来ない道だと思います。
運送業界の労働力確保には、どうしても避けることが出来ない道だと思います。
Posted by 渡辺次彦 @アトランス
at 2017年11月19日 12:47

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。